「泣いて馬謖を斬る」の意味とエピソード|パリピ孔明の元ネタ解説
心に響く三国志名言集 2025.04.03
みなさん、こんにちは。「泣いて馬謖を斬る」という言葉、聞いたことありますか? 字面だけ見ると「泣きながら斬るなんて修羅場すぎない?」なんて思っちゃいますよね。最近はアニメ『パリピ孔明』でも話題ですが、言葉の意味や裏にあるドラマを知らないままだと、あの名シーンの深みを感じ損ねてしまい、ちょっともったいないかもしれません。
でも、安心してください。難しい歴史の話ではなく、これは天才軍師・孔明と愛弟子の、涙なしでは語れない「愛と規律」の物語なんです。 ここでは、そんな三国志屈指のエピソードを、歴史が苦手な方にもスッと入るようにやわらかく紐解いていきますね。読み終わる頃には、きっと胸が熱くなっているはずですよ。
まずは動画でざっくり解説!

曹操
※この記事には曹操様も納得(?)なPRリンクが含まれています。
「泣いて馬謖を斬る」の本当の意味と正しい使い方


賈詡
🗨️ 要するにこういうことなんじゃよ
ここは「言葉の意味」をお勉強する時間じゃな。 「かわいくても特別扱いはせん!」という厳しさがポイントじゃよ。
「泣いて馬謖を斬る」を一言で言ってしまうと、「組織のルールや規律を守るために、どれほど親しい相手であっても、心を鬼にして処分すること」なんです。
「嫌いなあいつを成敗してやる!」といった感情的な話ではありません。むしろ逆なんですね。「本当は許してあげたい。助けてあげたい。でも、ここで許したら示しがつかない……」という、リーダーとしての苦しい決断が込められている言葉なんですよ。
由来は三国志の「街亭の戦い」なんですね
この言葉が生まれたのは、中国の歴史書『三国志』の時代です。
蜀(しょく)という国の首相だった諸葛亮孔明が、自分の命令に背いて大敗北を招いた部下・馬謖を、軍律(軍のルール)に従って処刑したエピソードが元になっています。
孔明にとって馬謖は、自分の知識をすべて教え込んだ愛弟子であり、弟のような存在でした。それでも、「法を曲げては国が治まらない」と涙を流しながら刑を執行したんですね。ここから「泣いて馬謖を斬る」という故事成語が誕生したのです。
似ている言葉に「信賞必罰」があります
ところで、この言葉とセットで覚えておきたいのが「信賞必罰(しんしょうひつばつ)」です。
漢字が並んでいて難しそうに見えますが、意味はとってもシンプル。「手柄を立てた人には必ず賞を与え、罪を犯した人には必ず罰を与える」ということ。つまり、エコヒイキなしのフェアな賞罰のことですね。
たとえば、会社で社長の息子が大失敗をしたときに、「息子だから」と許すのではなく、一般社員と同じようにペナルティを与える。これが「泣いて馬謖を斬る」精神であり、「信賞必罰」の実践というわけです。
使い方の「OK例」と「NG例」を見てみましょう
日常会話やビジネスシーンで使うときは、こんな感じになります。

| 判定 | 例文 | ポイント |
|---|
⭕️ OK | 「トップ営業マンが不正をしたので、泣いて馬謖を斬る思いで解雇した」 | 「優秀だけどルール違反」が条件。 愛と悲しみが必須です。 |
❌ NG | 「ムカつく部下を、泣いて馬謖を斬ってやったぜ!」 | 泣いて(惜しんで)いません。 ただの腹いせはNGです。 |
「愛があるからこその厳しい処分」という点が、この言葉のミソなんですよ。

張飛
なんだか難しい話だなあ。つまり、酒を盗み飲みしたら兄者に怒られるってことか? それは俺も泣いちゃうぜ!
【エピソード】なぜ孔明は愛弟子・馬謖を斬ったのか?


賈詡
🗨️ 要するにこういうことなんじゃよ
孔明のやつも、期待しすぎたのが運の尽きじゃったな。 ここでは「天才がやらかした大失敗」の顛末(てんまつ)を語るとしよう。
どうして孔明は、手塩にかけて育てた馬謖を斬らなければならなかったのでしょうか? そこには、才能があるからこそ陥ってしまった「落とし穴」と、孔明の親心が招いた悲劇があったんです。
天才軍師が認めた「馬謖」という男
まず、馬謖(ばしょく)という人物についてお話ししますね。彼はただの失敗した人ではありません。めちゃくちゃ優秀なエリートだったんです。
「白眉(はくび)」という言葉の語源にもなった馬良(ばりょう)という天才の弟で、孔明とは夜通し語り合うほどの仲でした。孔明は彼を「自分の後継者」として見ていたフシがあります。
ただ、蜀の皇帝だった劉備(りゅうび)だけは、死に際にこう言い残していました。 「馬謖は口先だけで実力が伴わないから、重く用いてはいけないよ」と。
しかし、孔明はその遺言よりも、馬謖の才能と自分の「育てたい」という気持ちを優先してしまったんですね。これが悲劇の始まりでした。
運命の「街亭の戦い」と命令違反
そして運命の時が訪れます。魏(ぎ)という強国を攻める重要な作戦の中で、「街亭(がいてい)」という場所を守る大役を、孔明は周囲の反対を押し切って馬謖に任せました。
孔明からの命令はシンプルでした。 「街道を封鎖して、敵を通さないだけでいい。山には登るなよ、水がなくなるから」
ところが、現場に着いた馬謖はこう思ってしまったんです。 「いやいや、兵法では『高いところから見下ろすのが有利』って習ったぞ。孔明先生は心配しすぎだ」
そうして彼は、孔明の言いつけを破り、独断で山の上に陣取ってしまいました。 結果はどうなったと思いますか? 魏の名将・張郃(ちょうこう)にあっさりと水の手を断たれ、蜀軍はボロボロになって大敗北。このひとつのミスのせいで、蜀軍全体が撤退することになってしまったんです。
全軍の前で…涙の処刑
敗戦の責任は重大です。多くの将軍たちが「馬謖ほどの才能を殺すのは惜しい」と助命を嘆願しました。孔明自身も、助けたい気持ちでいっぱいだったはずです。
しかし、孔明は言いました。 「私たちが戦っているのは、法と規律があるからだ。もしここで身内をかばえば、誰も命令を聞かなくなるだろう」
そして、涙を流しながら処刑を命じました。 処刑の後、孔明は「人を見る目がなかった私にも罪がある」として、自分自身の階級も3ランク降格させました。 これが、「泣いて馬謖を斬る」の全貌なんですね。ただ厳しいだけじゃない、トップとしての覚悟が胸に迫ります。

馬謖
あの時は『山頂の風、気持ちいい〜!』なんて思ってたんです……。教科書通りにいかないのが人生なんですね(涙)
本当に切ないお話でしたね。でも、このエピソード、実は現代のあの話題作とも深いつながりがあるのをご存知でしたか?
関連記事👇
諸葛亮の北伐は、結局「失敗」だったのか? 軍事的な結果だけ見れば負けですが、戦略的には大きな意味があった!? 単なる勝ち負けでは語れない、北伐の意外な評価と後世への影響をスッキリ解説します。 ▶️ 🔗 諸葛亮の5回北伐とその理由を徹底解説【三国志ファン必見】
『パリピ孔明』でも話題?現代ポップカルチャーとの関係


賈詡
🗨️ 要するにこういうことなんじゃよ
おやおや、現代ではそんなアニメが流行っておるのか。 孔明の古傷が、若者を導く力になるとは面白いもんじゃのう。
さて、ここからは少し雰囲気を変えて、現代の話題作『パリピ孔明』のお話をしましょう。 「昔の話なんて興味ないよ」という若い方も、このアニメや漫画で「馬謖」の名前を知ったかもしれませんね。
KABE太人とのバトルに見るオマージュ
『パリピ孔明』という作品では、現代の渋谷に転生した孔明が、歌手を目指す月見英子(つきみえいこ)の軍師として活躍します。
その中で、才能はあるけれどメンタルが弱くてあきらめかけているラッパー・KABE太人(カベタイジン)が登場するのですが、孔明は彼にかつての「馬謖」を重ね合わせるような描写があるんです。
作中のラップバトルなどで、孔明が過去の失敗(馬謖を守れなかったこと)を回想しながら、今度こそは「才能ある若者を潰さずに、正しい道へ導くぞ」と奮闘する姿は、三国志ファンならずともグッとくるものがあります。
孔明の「トラウマ」と「救済」の物語
つまり、この作品において「泣いて馬謖を斬る」というエピソードは、単なる歴史の勉強ではなく、孔明というキャラクターの「人間味」や「深い愛情」を表現する重要なスパイスになっているんですね。
「あの時、泣く泣く斬ってしまった弟子。でも、この平和な日本でなら、斬らずに生かせるかもしれない」
そんな孔明の「救済」の物語として見ると、『パリピ孔明』も、そして元の三国志も、もっと味わい深くなると思いませんか?

諸葛亮
今の時代なら、馬謖もきっと優秀なインフルエンサーになれたでしょうね。……山登り系ユーチューバー以外でお願いしたいですが
アニメの世界も素敵ですが、最後に少しだけ、私たちが明日から会社や学校で使える「教訓」を持ち帰ることにしましょう。
関連記事👇
パリピ孔明の計略、実は諸葛亮の本物の戦術がモデルになっています。
その真相や元ネタは、こちらで徹底解説中👇
▶️ 🔗 パリピ孔明の計略が三国志ガチすぎた!現代に蘇る諸葛亮の知略を徹底解説
ちなみに、今回の孔明たちに興味を持った方は、彼らの活躍をもっと深く知るためにおすすめの書籍もチェックしてみてください!
私が思わず笑ったり、泣いたり、吹き出したのがこちら👇
▶️ 🔗 三国志おすすめ本ベスト【7選】初心者から沼落ちまで
「三国志って結局どれ読めばいいの?」──かつての自分がまさにそれでした。
けど、横山光輝版『三国志』を手に取った瞬間、世界が変わったんです。キャラの濃さ、戦の迫力、そして60巻読破した時の達成感。気づけば趙雲に惚れ、曹操にイラッとし、張飛で笑う日々。気づけば“歴史が好き”というより“生き様が好き”になってました。もし少しでも三国志が気になっているなら、まずこの漫画で一歩を。読めばきっと、あなたも沼の住人に。
💬 張飛「迷ってる時間が一番もったいねぇ!今こそ、あの戦場へ行くぞォ!」
👇【簡単リンク】『三国志』(横山光輝)
(楽天/Yahoo/Amazonから選べます)
リンク
現代社会・ビジネスに活かす「3つの教訓」


賈詡
🗨️ 要するにこういうことなんじゃよ
人の上に立つ者も、下で働く者も、耳が痛い話かもしれん。 じゃが、これを知っておけば大怪我は避けられるはずじゃ
馬謖の悲劇は、決して他人事ではありません。「自分は大丈夫」と思っている時ほど、足元に落とし穴があるものです。最後に、このエピソードから学べるビジネスの教訓を3つにまとめてみました。
1. 「能力」と「実績」は別物なんです
馬謖は確かに頭が良く、作戦を立てるのは上手でした。でも、現場での指揮経験はほとんどありませんでした。いわゆる「机上の空論」タイプだったんですね。
「学歴が高いから」「資格を持っているから」といって、いきなり実戦で成果が出せるとは限りません。 私たちも、知識だけで頭でっかちにならず、「現場で何が起きているか」を肌で感じることが大切なんですね。
2. リーダーに必要な「信賞必罰」の覚悟
仲良しグループで楽しくやるのは素敵ですが、仕事となるとそうはいきません。 ミスをした時に「まあ、あいつはいい奴だから」となあなあにしてしまうと、真面目に頑張っている他のメンバーがやる気を失ってしまいます。
「ダメな時はダメ」と線を引くこと。それが結果的に、組織全体を守り、その人自身の成長にもつながるのです。これが「泣いて馬謖を斬る」の真髄(しんずい)ですね。
3. 失敗の責任は任命した上司にもある
そして忘れてはいけないのが、孔明自身の振る舞いです。 彼は馬謖を処刑したあと、自分のランクを下げました。「あいつが勝手にやったんだ」とトカゲの尻尾切りをするのではなく、「任せた私にも責任がある」と認めたのです。
部下が失敗した時、一緒に泥をかぶってくれる上司。そんな人がいたら、「次は頑張ろう」って思えますよね。もしあなたがリーダーの立場なら、この孔明の姿勢こそ、一番のお手本になるかもしれません。

劉備
わしが『馬謖は口だけじゃ』って言ったのに……。まあ、失敗から学ぶのも人生じゃな。孔明よ、ドンマイじゃ!
それでは、最後に今回の内容をぎゅっとまとめて、お別れしましょう。
関連記事👇
歴史の中で語り継がれるリーダーの言葉には、時代を超えて通じる普遍的な知恵があります。
特に三国志の名言には、現代のビジネスや人生に活かせるリーダーシップの本質が詰まっています。
詳しくは、こちらの記事で分かりやすく紹介されています👇
▶️🔗 三国志の名言ベスト5∶リーダーの言葉が現代でも通じる理由
「えっ、死んだ孔明に司馬懿が逃げた!?」という有名すぎる名言
▶️ 🔗【死せる孔明、生ける仲達を走らす】。
木像エピソードの真相や、史実との違いなどをちびキャラと一緒に爆笑解説しています
三国志の戦場や軍議の裏には、必ず“酒”がありました。
実はあの伝説の名馬「赤兎馬」、現代では“飲める赤兎馬”として蘇っているんです。
▶️🔗 赤兎馬とは?史実&焼酎の秘密はこちら
「関羽を支えた赤兎馬」と「あなたの晩酌を支える赤兎馬」
歴史と現在をつなぐ“ロマンの架け橋”が、この焼酎です。

関羽
ちょっと待て、張飛!赤兎馬は一気飲みするもんじゃないぞ!
👇【簡単リンク】本格芋焼酎「赤兎馬」
(楽天/Yahoo/Amazonから選べます)
今夜は“三国志の宴”に参加しませんか?
リンク
まとめ:規律を守ることの大切さと、そこにある愛
いかがでしたか?
「泣いて馬謖を斬る」とは、組織のルールを守るために、どれほど大切な相手でも私情を捨てて処分するという意味でした。
- 才能におぼれて独断専行した馬謖。
- 規律のために涙を飲んだ孔明。
- そして現代、『パリピ孔明』で描かれる新たな絆。
この言葉の裏には、ただ厳しいだけではない、人を育てることの難しさと、深い愛情が隠されていたんですね。
もし皆さんが、誰かを叱らなければならない時が来たら、思い出してください。そこには「相手のためを思う涙」があるかどうかを。愛のある厳しさは、きっと相手にも伝わるはずですよ。
それでは、また次のお話でお会いしましょう!
💥『「泣いて馬謖を斬る」の意味とエピソード|パリピ孔明の元ネタ解説』
3分で「言葉の意味・街亭の戦い・現代の教訓」を一気読み。引用・転載歓迎(出典リンクをお願いします)。
三国志屈指の涙のエピソード「泣いて馬謖を斬る」を、本当の意味・処刑の理由・ビジネス教訓まで一気読み!
👆気になる人は下のボタンからXでシェア!
「シェアしてから戦にでる!それが張飛流よぉぉぉーッ!!」 📚 あわせて読みたい
👀おまけ:もっと三国志を楽しみたい人はこちら!
三国志好きにはたまらないif企画や深掘り記事が盛りだくさん!
私もブログを始めたころからずっと憧れている、「はじめての三国志」さんの記事はこちら👉
👉馬謖は処刑されていない?「泣いて馬謖を斬る」の真相に迫る!
気になったら、ぜひのぞいてみてね!🙏✨
一問一答(泣いて馬謖を斬る)
Q:「泣いて馬謖を斬る」の意味は?
A:組織の規律を守るために、どれほど愛する者や優秀な部下であっても、私情を捨てて厳しく処分することです。
Q:なぜ馬謖は処刑された?
A:街亭の戦いで孔明の指示(街道封鎖)に背いて山上に陣取り、魏軍に水の手を断たれて大敗北を招いたためです。
Q:馬謖(ばしょく)ってどんな人?
A:「白眉」馬良の弟で、孔明が自分の後継者として可愛がっていた蜀の若き天才です。知識は豊富でしたが実戦経験不足でした。
Q:パリピ孔明との関係は?
A:アニメ等の元ネタで、孔明が過去の失敗(馬謖の死)を乗り越え、若者を導く原動力として描かれている重要なエピソードです。
Q:ビジネスでの使い方は?
A:「優秀だがルール違反をした社員を解雇する」時などに、「泣いて馬謖を斬る思いで~」と使います。
コメント